現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > どんなセダンとも似ていない! [トヨタ アリスト]は最強の乗り物だった!

ここから本文です

どんなセダンとも似ていない! [トヨタ アリスト]は最強の乗り物だった!

掲載 43
どんなセダンとも似ていない! [トヨタ アリスト]は最強の乗り物だった!

 バブル期もそろそろ終わりかけた1991年。トヨタがすごいセダンを出した。その名はアリスト。色っぽくてチョー速い、これぞ時代が求めた乗り物だった!

文/ベストカー編集部、写真/トヨタ

どんなセダンとも似ていない! [トヨタ アリスト]は最強の乗り物だった!

■止まっているのに走り出しそうなスピード感

クラウンとはまったく異なる個性がほしい。そう考えたトヨタが本気で作ったクルマこそが初代トヨタ アリスト(海外名レクサスGS)だ

 まだまだセダンに力があった1980年代。トヨタはレクサスへの展開をにらんでラグジュアリーサルーンの多角化を考え、クラウンマジェスタのコンポーネントを使った派生モデルを企画した。

 クラウンとはまったく異なる個性がほしい。そう考えたトヨタは、そのボディデザインをジョルジェット・ジウジアーロ率いるイタルデザインへ依頼する。

 イタルデザインはジャガー向けのデザインコンセプトだった「ケンジントン」をベースにフォルムを再構築し、個性的なスポーツサルーンを作った。これこそが1991年10月に登場した初代トヨタ アリスト(海外名レクサスGS)だ。

 筆者(ツノダ)はデビュー当時のことを覚えているが、トヨタから受け取った広報カットを見た瞬間、雷に打たれたような衝撃を受けた。

 ボンネット・キャビン・トランクという3ボックス構造はとりつつも、鼻先からテールまでが一筆で描いたような連続感にあふれ、止まっているのに走り出しそうな、肉食獣のようなスピード感が表現されていた。

 トヨタはこの前年に初代エスティマを発表していたのだが、個人的にはそれを超える革新だと感じたほどだ。

[articlelink]

■GT-Rに挑むための2JZ-GTEを搭載

当時の高速道路では、追い越し車線をカッ飛んでいくアリストの姿がしょっちゅう目撃された。矢田部で行われたチューニングカーの最高速チャレンジでも、セダン部門はアリストで挑むことが普通だった

 アリストは車内に乗り込んでもすごかった。もともとがクラウンマジェスタだから豪華さは文句ないのだが、レザーの洪水のような車内はそれ以上に色気があり、乗る人をクラクラさせる魔力に満ちていた。

 それだけであればアリストはステキなおじさまの足だったわけだが、そうはならない。アリストはドライブしても楽しい、あきれた動力性能を持っていたからだ。

 アリストのトップグレード「3.0V」が搭載したエンジンは、2年後にデビューする80スープラが搭載することになる3L直6ツインターボの2JZ-GTE。もともとこのエンジンは、R32型GT-RのRB26DETTに挑むためにトヨタが開発したもの。遅いワケがないのだ。

 当然、こんなクルマをクルマ好きが放っておくわけがない。アリストは走り好きのセダンオーナーから絶大な支持を受け、ひっぱりだことなった。

 当時の高速道路では、追い越し車線をカッ飛んでいくアリストの姿がしょっちゅう目撃された。矢田部で行われたチューニングカーの最高速チャレンジでも、セダン部門はアリストで挑むことが常識だったのだ。

 結局、初代アリストは1997年まで生産が続けられ、2代目へとバトンを引き継いだ。その後アリストはレクサスGSに統合されてしまうが、筆者にとってはトヨタのバッジを付けていたアリストこそが愛おしい。こんなクルマに、また出会いたいものだ。

[usedcar-search brand_cd="1010" body_cd="6,11" car_cd="10101005" keyword="アリスト" limit=30]

こんな記事も読まれています

「復活発売」までは間違いない新型プレリュードに「タイプR」は設定されるのか?
「復活発売」までは間違いない新型プレリュードに「タイプR」は設定されるのか?
ベストカーWeb
80年代のトヨタが良すぎた!! [日本車の象徴ソアラ]が新時代のクルマと呼ばれたワケ
80年代のトヨタが良すぎた!! [日本車の象徴ソアラ]が新時代のクルマと呼ばれたワケ
ベストカーWeb
え、軽なのにセルシオ並のシートってマジ!? 超絶斬新だった[ソニカ]が鳴かず飛ばずに終わったワケ
え、軽なのにセルシオ並のシートってマジ!? 超絶斬新だった[ソニカ]が鳴かず飛ばずに終わったワケ
ベストカーWeb
クラウン エステートの登場間近でブーム再来!? 一時代を築いた[ステーションワゴン]
クラウン エステートの登場間近でブーム再来!? 一時代を築いた[ステーションワゴン]
ベストカーWeb
3代目[プレリュード]人気爆発に納得!! 何故か3代目がハンパなく良かった国産車たち
3代目[プレリュード]人気爆発に納得!! 何故か3代目がハンパなく良かった国産車たち
ベストカーWeb
まるで[高級スニーカー]のようなクルマ!? 新型SUV[キックス]はe-POWERのみで2025年日本上陸か
まるで[高級スニーカー]のようなクルマ!? 新型SUV[キックス]はe-POWERのみで2025年日本上陸か
ベストカーWeb
変化球過ぎたのがダメ!? [アヴァンシア]ってもし今なら売れるか!?!?
変化球過ぎたのがダメ!? [アヴァンシア]ってもし今なら売れるか!?!?
ベストカーWeb
トヨタ[新型FRスポーツ]爆誕!! 車重1トンちょいの超絶楽しいクルマ[S-FR]は2026年に登場か!?
トヨタ[新型FRスポーツ]爆誕!! 車重1トンちょいの超絶楽しいクルマ[S-FR]は2026年に登場か!?
ベストカーWeb
え、なんで?「ある国産セダン」がカナダに大量輸出された見えない理由
え、なんで?「ある国産セダン」がカナダに大量輸出された見えない理由
ベストカーWeb
ええええ、クラウンってトラックもあったの!? しかもバカ売れ!! マスターラインの完成度がマジで心鷲掴みだったのよ
ええええ、クラウンってトラックもあったの!? しかもバカ売れ!! マスターラインの完成度がマジで心鷲掴みだったのよ
ベストカーWeb
70年代のクルマは真っ直ぐ走らない!? 高レスポンス[セリカ リフトバック2000GT]がカッコ良すぎる!
70年代のクルマは真っ直ぐ走らない!? 高レスポンス[セリカ リフトバック2000GT]がカッコ良すぎる!
ベストカーWeb
国産車にない[大胆デザイン]で登場!! ヒョンデの実力がスゴイぞ! これからのクルマに必要な事って?
国産車にない[大胆デザイン]で登場!! ヒョンデの実力がスゴイぞ! これからのクルマに必要な事って?
ベストカーWeb
プロドライバーも手に負えない暴れ馬!? 1992年式の[70スープラ]は現代車にも負けないデキ
プロドライバーも手に負えない暴れ馬!? 1992年式の[70スープラ]は現代車にも負けないデキ
ベストカーWeb
電気自動車で復活する(!??)新型マーチはどんなクルマになるか妄想してみた
電気自動車で復活する(!??)新型マーチはどんなクルマになるか妄想してみた
ベストカーWeb
激レア! 一度は乗ってみたいリムジン! 足元が21cm広い[コロナスーパールーミー]と3列6ドア8人乗りの[ベンツ260Eロング]ってマジ?
激レア! 一度は乗ってみたいリムジン! 足元が21cm広い[コロナスーパールーミー]と3列6ドア8人乗りの[ベンツ260Eロング]ってマジ?
ベストカーWeb
初代キューブに触発!? キャパってコスパ最強じゃない!? 
初代キューブに触発!? キャパってコスパ最強じゃない!? 
ベストカーWeb
新型スイフトにRSなし!? スイフトは走りが最高なのよ!! 先代スイフトRSの中古がめっちゃアリ!
新型スイフトにRSなし!? スイフトは走りが最高なのよ!! 先代スイフトRSの中古がめっちゃアリ!
ベストカーWeb
可憐な[カレン]を知っているか! ST200系セリカの兄弟車は端正なフロントマスクのノッチバッククーペだった!!
可憐な[カレン]を知っているか! ST200系セリカの兄弟車は端正なフロントマスクのノッチバッククーペだった!!
ベストカーWeb

みんなのコメント

43件
  • いんのしまのおっさん
    僕は平成5年式の3.0Vを 乗っています
    当時のキャッチコピーが 『走りを忘れた大人たちに』 と『世界最速のセダン』だったかな?
    よく覚えてないですけど、、、
    それにやられて購入し 現在も大切にしてます
  • ski********
    初代良かったよね
    今ではもう滅多に見かける事も無いけど
    良いデザインっていうのは時代を超えてかっこいい
    またCMが印象に残っているんだよね
    少し歳を取った外人がエンジンを綺麗に拭いてる姿を覚えている

※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

384.3483.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

35.0618.0万円

中古車を検索
アリストの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

384.3483.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

35.0618.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村